お薦め ページ


メニュー

ハワイ島 遊覧飛行ツアー

ハワイ島 B&B・ホテル

ハワイ島 不動産情報

ハワイ島 情報・観光ガイド

ブログ(Blog)

その他

関連サイト

: カテゴリー :

HDD復旧

2006年6月25日

STOP: c0000218 Unknown Hard Error

ノートPCが立ち上がらないというご相談があった。 WindowsXPと立ち上げていると、 突然ブルー画面になってから 「STOP: c0000218 Unknown Hard Error」 というエラーメッセージが出て、止まってしまう。

先ずは エラーの意味を知るべく、例のごとくググってみた。 そして行き着いたのが「 C0000218エラー(UNKNOWN HARD ERROR)を考える記事 」という記事。 この記事はよくまとめられていた。 記事によると、このエラーは「死のエラー」という別称で呼ばれているそうな。 このエラーの原因について引用させていただくと、
このエラーの発生は、Windowsが終了時にレジストリの変更を行うわけですが、HDDへのレジストリの書き戻しが終わる前にWindowsがシャットダウンされてしまい、そのためにOSが起動しなくなるというものです。
となっている。

記事を読み進めてみると、このエラーの状況は 昨年 私が行った HDDクラッシュ復旧の状況に非常に近いことがわかり、 その当時の自分の記事を参考にしながら修復を試みた。

WindowsXPの場合、\WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\ フォルダの下に、 SAM, SECURITY, SOFTWARE, DEFAULT, SYSTEM と言う5つの重要なファイルがある。 今回は、これらの一部、もしくは全部が壊れていると推察される。 そこで、過去記事にある方法で5つファイル全てをバックアップを取った後、 \windows\repair\ フォルダにある初期状態のファイルで 上書きし直してからWindowsXPを立ち上げ直してみた。 その結果、お蔭様で起動してくれた。 これで、この5つのファイルの中のどこかに原因があることが判明した。 しかしこのままでは全ての設定が初期化されており、 今までのアプリケーションや周辺機器を使える状況ではない。

また、Windows XPの場合、「System Volume Information」というフォルダに 上記5つのレジストリ・ファイルのスナップショットがあるハズなのだが、 残念なことに それらのファイルが記録されていなかった。

そのため、その後は、時間を掛けて ひとつひとつ クラッシュ時の レジストリ・ファイルのバックアップからファイルを元に戻してゆき、 どのファイルが問題を起こしているのかを突き止めるしかない。 この作業は、一つのファイルを元に戻す度に、 ハードディスクを他のPCに付け替えないといけないとのが面倒くさい。

その結果、「default」というファイルが破壊していることが判明した。 これは、その後の動作から察するに 周辺ハードウェア設定の データベースのようで、 ネットワークカードやサウンドカードを始め、 周辺機器が動作しないだけでなく、 ドライバーソフトの再インストールも出来ない状況であった。

結局、私の力では完全な修復は不可能であった。 依頼者の方は、たまたま別のノートPCをお持ちだったので、 問題のHDDのデータは、USBの外付けドライブとして データコピーをしていただき、 あとはアプリケーションの設定を手動で 新しいPCに設定し直していただいた。

【参考リンク】

カテゴリー: HDD復旧 , Windows     22:19 | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年5月 6日

ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (10) 「Windows XP Home Edition でAdministrator としてログオンする場合、最初に Windows XP Home Edition をセーフ モードで起動する必要がある。」編

今回の問題HDDに入っていたOSは Windows XP Home Edition だったのだが、ここでさらに注意点がある。

レジストリの破損により Windows XP を起動できなくなった場合の回復方法のパート2にあるとおり、「Windows XP Home Edition でAdministrator としてログオンする場合、最初に Windows XP Home Edition をセーフ モードで起動する必要がある。」ということである。これに従わないと、レジストリ・ファイルのバックアップが記録されている「System Volume Information」というフォルダにアクセスできない。

詳しくは、System Volume Information フォルダへアクセスする方法にあるとおりである。私の場合は、この中の「NTFS ファイル システムを使用している Windows XP Home Edition での Cacls の使用」の項目で紹介してある方法に従った。また、この作業はハードディスクをノートPCに接続し直してから行っている。

それから、先ほど参照したレジストリの破損により Windows XP を起動できなくなった場合の回復方法のパート3の処理を行う。この際、もう一度ノートPCから新規ハードディスクを外して、ディスクトップPCのWindows2000のDドライブとして接続してからアクセスが可能になった System Volume Information フォルダの下にある、最新のレジストリ・ファイルを\Windows\System32\Config フォルダにコピーする。

最後に、ハードディスクをノートPCに接続し直して、これで修復完了のハズ。電源を入れてみると、無事、Windows XP が起動してくれた。途中、いろいろあったが、どうにか一件落着である。

こうやって、区切りのいいところで1日分として、ブログにまとめてみると結局第10話という長編になってしまった。また、途中非常に長く見苦しいタイトルのブログの日もあったが、それは、同じ問題で悩んでいる方に少しでも参考にしていただきたいために、あえて、タイトルにエラーメッセージなどをそのままの表現で入れさせていただいた。お見苦しいとは思うが、ご了承いただきたい。

カテゴリー: HDD復旧     11:04 | コメント (1) | トラックバック (1)

2005年5月 5日

ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (9) 「lsass.exe システムエラー パスワードを更新しようとしたときに,このリターン状態は現在のパスワードとして指定した値が正しくないことを示します 」編

ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (8) 「次のファイルが存在しないかまたは壊れているため、Windows を起動できませんでした: \WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\SYSTEM 」編』の続き

問題解決のために、例のごとくGoogle等で検索をしてみると、「起きない PC」という題名のブログが発見できた。このブログを書いた方の場合も私の場合と全く同じ状況であった。この問題は私だけではないことがわかってちょっと安心かと思ったら、このブログには、根本的な解決策が記載されていなかった。

往生際の悪い私は、もう少し粘ってみることにした。まず調査したのが、「lsass.exe」とは何者か、ということだった。いくつかの文献を読んでみると、雰囲気として、WindowsXPのセキュリティー的に重要なファイルの矛盾や改竄をチェックしているような感じだった。

WindowsXPの場合、\WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\ フォルダの下に、SAM, SECURITY, SOFTWARE, DEFAULT 等、SYSTEMファイル以外にも重要なファイル(レジストリ ファイル)が存在する。この段階で、初期状態のファイルに書き換えたのは、SYSTEMファイルだけであり、これにより、他の重要ファイルとの間で矛盾が生じてしまったのではないかと考えた。そこで、SYSTEMファイルだけでなく、残りの四つのファイルも、同様に、バックアップをとり、\windows\repair\ フォルダからコピーしてくることにした。

ここで、また、別の問題が生じた。先ほどは問題なく入れた WindowsXPの回復コンソールが、Administratorのパスワードを尋ねてくるようになったのだ。結果的にこの問題は解決できず、回復コンソールからのオペレーションをあきらめて、ノートPCから新規ハードディスクをまた外して、ディスクトップPCのWindows2000のDドライブとして接続してから作業を行った。

後の調査で見つかったのだが、具体的なオペレーションの方法として、ちょうど、「レジストリの破損により Windows XP を起動できなくなった場合の回復方法」にあるとおりである。また、このページの注意事項にも 「5つのレジストリ ハイブすべてを置き換える必要がある」と書いてある。

カテゴリー: HDD復旧     13:49 | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年5月 4日

ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (8) 「次のファイルが存在しないかまたは壊れているため、Windows を起動できませんでした: \WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\SYSTEM 」編

ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (7) 「Windows XP 回復コンソール」編』の続き。

CHKDSK コマンドでファイルシステムの修復をしても現象が改善しないということは、\WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\SYSTEMファイルが完全に壊れているということになる。

それではということで、Google等で検索してみて『「\WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\SYSTEM」が存在しないか壊れているため起動できない』と言うページが見つかったので、これに従って作業してみることにする。

簡単な作業の流れとしては、WindowsXPの回復コンソールにおいて \WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\SYSTEMファイルのバックアップをつくり、\windows\repair\system と言うファイルに置き換える。 すると、WindowsXPが起動するようになるので、その後、システムの復元用に記録されているSYSTEMファイルを「\System Volume Information」フォルダ下からリストアする、という手順である。

実際に手順に従い、\WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\SYSTEMファイルのバックアップを作った後、\windows\repair\system と言うファイルを、\WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\ディレクトリにコピーするところまでは、問題なく進むことができた。これでリブートすれば、WindowsXPが起動するはずである。

システムを起動しなおしてみると、確かに、先ほどまでは表示されなかった WindowsXP のロゴが表示されるようになった。 これで、残りを手順に従って作業すれば終わるだろう、と思っていると、いきなり、


lsass.exe システムエラー パスワードを更新しようとしたときに,このリターン状態は現在のパスワードとして指定した値が正しくないことを示します

というエラーメッセージを表示するようになり、しばらくすると自動的にリブートし始めた。そしてそれがエンドレスに続くのである。またしても、新たな問題発生である。

カテゴリー: HDD復旧     01:41 | コメント (1) | トラックバック (0)

2005年5月 3日

ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (7) 「Windows XP 回復コンソール」編

ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (6) 「セクターtoセクター」編』の続き

問題HDDから新規HDDへの、セクターtoセクターのコピーも無事に終了したので、さっそく新規HDDをノートPCに装着する。 ノートPCの電源を入れてみると、ハードディスクにアクセスにはいくのだが、すぐに、


次のファイルが存在しないかまたは壊れているため、Windows を起動できませんでした: \WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\SYSTEM

というメッセージと共に、ウィンドウの起動が止ってしまう。なかなか一筋縄ではいかないものである。

問題HDDを、ディスクトップPCのWindows2000のDドライブとして接続して、\WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\SYSTEM と言うファイルを取り出そうとするが、途中エラーでコピーできない。よりによって、システム・ハイブとよばれる最も重要なファイルが壊れてしまっているようである。

新たにノートPCに装着したハードディスクも、セクターtoセクターでコピーしたままであるので、新規HDDのファイルシステムは、論理的に壊れている可能性があった。

そこで、まず WindowsXPの起動CDから立ち上げて、回復コンソールを起動し、CHKDSK コマンドを実行してみる事にした。詳しくは、マクロソフトのサポートオンライン「Windows XP 回復コンソールについて」が参考になる。

回復コンソールのコマンドプロンプトから、


CHKDSK /R

とする。/R は、不良セクタを見つけ、読み取り可能な情報を回復するオプションである。実際に、約2時間程かかった。

CHKDSK コマンド実行後、\WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\SYSTEMファイルも修復され、WindowsXPが起動してくるかもしれない。少しだけ期待しながら、ノートPCをリブートしてみたが、結果は同じであった。

カテゴリー: HDD復旧     09:46 | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年5月 2日

ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (6) 「セクターtoセクター」編

ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (5) 「データ取り出し」編』の続き

データとしては一応復旧できたが、最終目標としては、ノートPCが元通りに使えることである。 問題HDDと全く同じ型番の新しいHDDも手元にあるにので、それらのハードディスク間でセクターtoセクターでコピーできるツールを使って、問題HDDの内容を丸ごと新規HDDにコピーする。

セクターとは、ハードディスクの最小データの読み書き単位で、通常512バイト。 今回の 60GBのハードディスク Fjitsu MHT2060AT の場合で、117210240セクターである。 数字を羅列するとピンとこないが、これって、約1億2千万セクターである。

コピーにあたり、デスクトップPCのIDEインターフェースのプライマリにマスター・ディバイスとして問題HDDを接続する。 それから、新規HDDをセカンダリにマスターとして接続する。 両方とも、変換コネクタを使っての接続である。 この接続の際、反対に接続してしまうと、何もデータが入っていない新規HDDの内容を、問題HDDへコピーしてしまい、データを全部消してしまうことになるので、最新の注意が必要だ。

その後、MS-DOSのフロッピーからツールを起動し、コピーに取り掛かる。 実際のコピー作業には、約12時間ほどかかった。

時間はかかったが、ハードウェア的には別段エラーもなくコピーは終了した。 この新しいハードディスクをノートPCに装着して、これで一軒落着、めでたし、めでたし、というハズであった。

さて、その後の経緯と、悪夢のWindowsXPの復旧については次回のブログで。

カテゴリー: HDD復旧     02:22 | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年4月26日

ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (5) 「データ取り出し」編

前回のブログ『ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (4) 「禁断のHDD開封」編』で、とりあえず、問題ハードディスクが動き出した。
次のステップとしては、中のデータが取り出せるかどうかが問題である。

依頼者によるとこのディスクにはWindowsXPが入っていたということであった。 そこで、手元にはあいにくWindowsXPがインストールされたHDDが無かったので、Windows2000が入ったHDDをIDEのプライマリに、修理したハードディスクをセカンダリとして接続してからPCを立ち上げた。 幸運にも、きちんとDドライブとして認識し、且つ、中のファイルも確認できた。

それでも、いつ、この問題HDDが再びクラッシュするかは判らないので、取り出せそうなデータを一刻も早く取り出すことである。そこで、依頼者が用意されていたバックアップ用の外付けHDDをUSBに接続してにデータをコピーしていった。

コピーはとりあえず、ウィンドウのExplorerでフォルダー単位でコピーしていった。 しかし、途中、エラーで止ってしまった。原因を調べてみると、ウィルスに感染しているファイルが含まれているらしく、そこでコピーが止ってしまっているようであった。 しかたなく、AntiVirusの Realtime Protection を一時的にはずしてからコピーを続けた。

純粋にデータと思えるフォルダーはこの方法でもコピーできたのだが、例えば、Windows, Documents and Settings, Program Files というような少し特殊なフォルダーはセキュリティー上の問題で読み込めないファイルが存在したりした。WindowsXPはセキュリティーは強くなったが、一方、データ復旧の際は、かえって手間がかかるようになったわけだ。 例えて言うと、家に立派な鍵をつけておくと、泥棒もなかなか入れないが、鍵を無くした時には、その家の持ち主自身もでもなかなか中に入れない、ということである。

それでも、これらのフォルダーの下に貴重なデータが存在しているかもしれないのでコピーする必要がある。 しかし、ウィンドウのExplorerでコピーしていると、読めないファイルに出くわした際に、そこでコピーが終了してしまう。 コピーしているフォルダーのディレクトリ構造が複雑であったりすると、どこまでがコピーされていて、どこがコピーされていないかを判断するのは非常に困難になってしまう。 こういう場合は、どうしても、何らかのツールが必要になってくる。

この様な場合、私が使っているのは、Zcopy(http://www.zob.ne.jp/~c.mos/soft/zcopy.html) というコピーツール。 このソフトの作者、c.mos こと 兵藤嘉彦氏は、私もPC98時代にお世話になっていた あの VZ Editor の作者でもある。

Zcopyをつかって、コピーできるファイルはすべて外付けHDDにコピーできた。 これで、最低限度のデータが復旧できたことになる。

カテゴリー: HDD復旧     10:43 | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年4月25日

ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (4) 「禁断のHDD開封」編

前回の『ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (3) 「基板交換」編 』の続き。

ハードディスクは超精密機械で、埃が少しでも入ると壊れてしまうと言われている。 そのため、通常、密閉されているHDD本体を開封する作業はクリーンルームの中で作業しなければならないのだが、そこまですると、時間とお金が余計にかかってしまう。 そこで、持ち主の方に了解をとった上で、ダメもとで、私の作業場で開封することにした。

作業は、まず表面のラベルを剥がすことから始めた。ラベルの下にネジが隠れていたからだ。 四隅の4個のネジと、中央の1個のネジを外した。それから蓋を外すわけだが、蓋と本体の間には、密閉するためのパッキンが入っていて密着しているので、これがなかなか外れない。

埃に注意しながらの慎重な開封作業の末に蓋を開けてみると、鏡のような磁気ディスクとヘッドが現れた。 見たところ、これといったメカニカル・ダメージはなさそうであった。

そこで、スピンドルが回るかどうか試してみたが回転しない。 聴診器による診断で予想したとおりの結果だった。 どうも、何らかの原因で軸受けが噛んでしまっているようだった。 その後、いろいろと作業を進めるうちに、運良くスピンドルが回り始めた。 これなら、復旧できるかもしれない。

蓋を閉じる前には、エアスプレーを使って、少しでも埃が中に入らないようにしながら蓋を閉めた。 HDD本体に基板を取り付けてからPCに繋ぐ。それからHDD本体に例の聴診器を当てながらPCの電源を入れてみる。 けっこうドキドキの瞬間である。

「キューン」とスピンドルモータが回る音が聴診器を通して聞こえてくる。
PCの画面に目をやると、BIOSがハードディスクを認識している。問題のハードディスクが動き出した瞬間である。

結果として、その後、データを取り出すために、このハードディスクを20時間程、回し続けることになったのだが、その間一回もクラッシュすることはなかった。

最近のハードディスクの内部には、埃を除去するためのフィルターも入っていて、クリーンルーム以外で開封作業をしても結構どうにかなるものである。
とは言っても、僅かだが間違いなく埃が内部に入っているし、軸受けにも何らかのダメージが残っているはずなので、このハードディスク、いつ壊れてもおかしくないのは確かではあるが。

さて、その後のデータの取り出しと、WindowsXPの復旧については次回のブログで。

カテゴリー: HDD復旧     14:29 | コメント (1) | トラックバック (0)

2005年4月24日

ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (3) 「基板交換」編

前回の『ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (2) 「聴診器」編 』の続きである。

スピンドルモータが回らないことまでは判明したが、その原因がモータや軸受けという機械的(メカニカル)な問題なのか、それとも、電気的な部分の問題なのかの切り分けをしなければならない。 これを判断するために、実は全く同じ型番のハードディスクを注文していたわけである。

最近のハードディスクは、モータ、磁気ディスク(円盤)、ヘッドなどといった機械的(メカニカル)部分を密閉している本体と、その上に電気回路用の基板がネジ止めされている構造がほとんどだ。

そこで、新旧それぞれのHDDをメカ部分と基板部分にそれぞれ分離し、問題HDDのメカ部分と、新たに買ったHDDの基板部分を組み合わせてみる。 問題HDDの基板部分が原因であれば、これで問題HDDからデータが取り出せるハズである。 しかし結果はというと、残念ながら今までと全く同じ症状であった。

この試験での注意点としては、この手の基板交換方法では、新しく買ったハードディスクの本体や基板までも壊してしまうリスクを伴っている、ということだ。
つまり、壊れている可能性のある部品と、正常な部品を組み合わせると、不良個所が原因で正常な部分までが壊されてしまう可能性があるのだ。 また、同じ型番のハードディスクを揃えたにしても、製造ロットが違えば、メカニカルな仕様や、基板、ファームウェアのバージョン等が微妙に違い、正常に動作するとは限らない。 これらに関しては総合的に判断する必要がある。

もう一つの組み合わせとして、新規HDDのメカ部分と、問題HDDの基板部分での組み合わせもしてみたが、これも動作しなかった。 但し、これは腑に落ちない現象であったが、上記の理由で、折角の新規HDDのメカを壊したくなかったので、深くは追求しなかった。

最後に、この試験で、新規HDDの部品を壊してしまった可能性があったので、もう一度オリジナルの組み合わせにもどし、テストしてみる。 とりあえず、新規HDDは動作してくれたので、買ってきたばかりのハードディスクを壊してしまう、という最悪の事態は免れた。

さて、この段階での結論としては、「不良HDDの原因は多分メカニカルに問題があると推察される」ということだった。

次のステップはまた別のブログで。

カテゴリー: HDD復旧     20:28 | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年4月23日

ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (2) 「聴診器」編

前回の『ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (1) 「初期診断」編 』で「ちょっと変わったツール」と言っていたのは、実は「聴診器」である。

これを買ったのは、シリコンバレーではおなじみの Fry's。 それでも売り場としては、血圧計とか体温計とかと一緒に置いてあったので、さすがのFry's でも「聴診器」は、エンジニアのための工具としてではなく、あくまでも医療用ということで売っているようだ。 それほど高いものでもないので、一本持っておかれることをお勧めする。

最近のハードディスクのスピンドルの大半は流体軸受けになって、耐久性も高まったし音も静かになっている。 それはそれで大変よいことなのだが、昔の様に外から音だけでスピンドルモータが回っているかどうかの判断ができなくなってしまった。 そんな時、この「聴診器」が重宝する。

では、今回のHDD復旧作業での使い方はというと、PCへの電源投入前に、聴診器の集音部分をHDD本体に当てておく。PCの電源を入れると、ハードディスクが正常であれば、「キューン」とスピンドルモータが回転を始める音が聞こえる。 また、微かに「カタ、カタ、カタ」と、ヘッドがシーク(移動)する音も聞こえるハズである。

ところが今回の問題HDDで試してみると、全く「キューン」という音がしない。 代わりに、「カタン、カタン、カタン」と、結構けたたましい音が聞こえてくる。
このことから、

(1) スピンドルモータは回っていない。

(2) ヘッドのシークメカニズムは動作しているようである。

という2つのことは判った。
でも、スピンドルモータがなぜ回らないか、という事に関しては、次のステップ。

カテゴリー: HDD復旧     20:21 | コメント (0) | トラックバック (0)

2005年4月13日

ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (1) 「初期診断」編

ここ数日、知人から頼まれて、ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業)を行った。

別に、「データのリカバリー業務請け負います」と宣伝しているわけでもないのに、人づてに、わざわざ私にコンタクトしていらっしゃるとは。 大切なデータにアクセスできなくなってしまって、きっとお困りの方がここシリコンバレーにも沢山いらっしゃるのであろう。 勿論、ちまたには専門の業者も沢山あるが、値段を調べてみるとこれがまた驚くほど高額である。 そんな高額なお金は払えないが、でもデータは復旧させたい。 そんなご依頼が今までに何件か来ている。そのような際は、人助けと思って時間が許せばできる限りお引き受けすることにしている。

今回の患者さんは、富士通の「FMV-BIBLO」というノートPC。勿論、中の2.5インチ・ハードディスクも富士通製。 型番でいうと、Fjitsu MHT2060AT という60GB物。

問題の症状としては、ノートPCのBIOSからの認識もできない状態。 試しに、別に持っていた2.5インチHDDをこのノートPCにつないでみると、これはちゃんと認識する。 つまり、ノートPC側が壊れている訳では無いことが判明した。

デスクトップPCのIDEに変換コネクタを使って、接続してみても症状は変わらなかった。 認識してくれない限り、データの取り出しようがない。困ったものだ。
とにかくハードディスク自身に問題がある、つまり、物理障害に間違いないことが確認できた。 どちらにしても、新しいハードディスクが必要なので、全く同じ型番のものをなじみのオンラインショップに注文した。

この後、ちょっと変わったツールを使って異常個所を診断したのだが、それについては次回のブログでご紹介。

御多分にもれず、今回の復旧作業でも、新たに、いろいろと調査・研究するハメになった。 それについても今後何回かに分けてブログしてゆきたい。

カテゴリー: HDD復旧     20:47 | コメント (0) | トラックバック (0)

 
ハワイ島での遊覧飛行ツアーとB&Bのスペシャリスト、スカイメリカ
Copyright © 2003,2009 Skymerica Corp. All rights reserved.