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2007年9月 4日

Comcastケーブル・インターネット 回線トラブル(5) 原因についての考察

Comcast(コムキャスト)ケーブル・インターネットの回線がよく切れる問題については 我が家で使っている リンクシス(Linksys)社の ケーブル・モデム「BEFCMU10」の リセット・ボタンを押して ケーブルモデム自身をリセットすることで問題が解決した。 では なぜこのような問題が発生したのか。 どうして ケーブルモデムの電源の再投入では駄目で、 リセット・ボタンを押すことによってのみ 問題が解決したのかを自分なりに検証してみる。

まず、昨日のブログでも書いたが、 接続問題が起こる前と後とでは、 コムキャストからDHCPで割り振られる IPアドレスが 大幅に違っていた。 具体的言うと、 問題発生前が 64.XX.XX.XX 、 問題発生後が 24.XX.XX.XX という具合だ。 IPアドレスの最上位の桁が変更される ということは、 コムキャスト側が非常に大きな変更、 例えば、コムキャスト側の通信機材を総入れ替えした、 というようなことが考えられる。

次に、 ステータス・ページ「Connection」タブの内容について。 接続問題の発生中と、 リセット・ボタンを押してケーブルモデムをリセットした後の 違いを見てみる。

昨日のブログと 同じ写真を貼り付けることになるが、 まず、リセット前の 「Connection」タブの内容について。 ここで注目しておきたい項目は、
  • Acquire Downstream Channel: 819000000 Hz
  • Downstream Channel ID : 76
  • Downstream Power: -14.0 dBmV
  • Downstream SNR: 28.0 dB
  • Upstream Channel ID: 9
である。 ここで、「Downstream Power」を表す「dBmV」とは 信号の強さをあらわす特殊な単位。 そして、SNRとは「Signal to Noise Ratio」のことで 「信号対雑音比」のことである。

一方、リセット後の「Connection」タブの内容は この写真のとおりだが、 リセット前と比べて値が異なっている項目は
  • Acquire Downstream Channel: 705000000 Hz
  • Downstream Channel ID : 44
  • Downstream Power: -7.4 dBmV
  • Downstream SNR: 34.1 dB
  • Upstream Channel ID: 3
といった項目。

これらの2つを比較して わかることは、 ダウンストリーム、アップストリーム、 共に ストリーム・チャンネルの値が異なっていること。 それから、「 Downstream Power 」の値が、大幅に違うことである。 特に、「 Downstream Power 」の値が -14.0 dBmV から -7.4 dBmV となっているのは 非常に大きな改善である。

では、「 Downstream Power 」の値は、具体的にはどれぐらいが適切なのか。 それについて調査の結果 見つけたのが、 「FAQ: Acceptable cable modem signal levels. (#5862)」 というページ。 この記事によると、ダウンストリームの信号レベルの許容値が
-15 dBmV to +15 dBmV maximum.
-12 dBmV to +12 dBmV recommended.
となっている。 このことからすると、 「 -14.0 dBmV 」という回線問題発生中の信号強度の値が、 推奨値の最低値「 -12 dBmV 」より低いことになってしまう。 おそらく このことが、問題の原因だと考えられる。

私はケーブルモデムの仕様に関しては全く調査したことがないので これから後は、私の勝手な推測でしかないのだが、 今回の問題の原因を私なりに考えてみる。

リンクシス(Linksys)社の ケーブル・モデム「BEFCMU10」は 工場出荷後の電源投入後、または、リセット・ボタンによる初期化後、 初めてケーブル回線を利用して通信を行う際に、 最も通信条件のよい(おそらく信号強度が最も強い)チャンネルを探し出す。 ただし、この作業には時間がかかるので、 一度探し出した通信条件のよいチャンネルについての情報を モデム内部のフラッシュメモリに記録しておき、 次回以降の電源投入の際には、起動を早めるために フラッシュメモリにある情報を元にコネクションを確立すると考えられる。

通常は この方法で、なんら問題は発生しない。 ところが、ケーブル・インターネット・プロバイダであるComcast側も、 日々、敷設しているケーブルの改善・拡張や、 通信機材のリプレースなどを行っており、 それに伴い、各個別のノード(各家庭)に対する通信環境も日々変化している。 そのため、ケーブル・モデム内のフラッシュメモリに記憶されたチャンネルが、 必ずしも最も通信条件がよいチャンネルとは限らない状況に陥ってしまい、 場合によっては、信号強度が推奨される規格以下となって 通信障害が起こる可能性が考えられる。

このような状況になった場合には、 ケーブルモデムの電源を単に入れ直しするだけでは まったく問題解決にはならない。 実際の問題解決のためには、 リセット・スイッチを押すことによって、 改めて 最も通信条件がよいチャンネル を探し出し、 それを、フラッシュメモリに保存させておく必要がある。

このように推測すると、今回の問題点の 原因 ならびに 各種実験の結果に対して ある程度 納得がゆく説明ができる。

以上のことから、このような問題に対応するための方法として、
  • 日ごろ、ケーブルモデムの正常な状態のステータスの記録をとっておき、 使われているチャンネル番号 や 信号強度の値 を把握しておく。
  • 時々、ネットワーク的に問題がない時間帯に、 ケーブルモデムのリセット・ボタンを押して、 ケーブルモデム自身のリセットする。
ということを しておいた方がよさそうだ。

【参考リンク】

カテゴリー: Internet     2007年9月 4日 22:05

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コメント

ケーブルモデムの起動時>管理用チャネルに接続>BOOTPによって内部アドレスを取得>TFTPで設定ファイルのダウンロード>設定ファイルに従い、サービス用のIPアドレス取得&各種フィルターの適用

大昔のことで記憶が曖昧なのですが、DOCSIS規格では、おおざっぱに言ってこのように状態が遷移します。

電源のON、OFFでは設定が変わらず、リセット・ボタンによってのみ設定が更新される現象は、停電による一斉ダウンの後の復旧時にBOOTPなりTFTPなりに大量のトラフィックが来るとさばけなくなるために、わざとそういう設定にしていると思われます。

DOCSIS1.Xの頃に仕様書を眺めただけなので、現行のVer2系のことは憶測に過ぎませんが、そういうことだと思います。

参考になれば。

投稿者 mmt : 2008年9月 1日 02:26

mmtさん

非常に参考になりました。 また、いろいろ教えてください。 ありがとうございました。

投稿者 四元 : 2008年9月 3日 08:39

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