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2007年8月12日

唯川恵「5年後、幸せになる」

昨日のブログが「1年後の君へ」であったが、 こちらは、 「5年後、幸せになる」。 唯川恵(ゆいかわ けい)氏のエッセー。

この本は、女性誌「モニク(Monique)」に 1996年9月から1997年8月号に 連載されていた記事に加筆・編集したモノ。 銀行勤務の10年にもおよぶOL体験をもつ唯川恵氏が 自分の体験談・失敗談を基に現在のOLに向けた、 タイトルのとおり、幸せになるためのメッセージ。

本の構成としては、内容が3つのセクションに分かれている。 そして、それぞれのセクションの始まりの裏ページに 短いコメントが小さな文字で書き記されている。 そのコメントをみると、著者がそのセクションで訴えたいことが 垣間見られると思うのでそこの部分だけ引用させていただくと、

第1セクション(p12)
若い頃、私は男の人にこう言われるのが夢でした。
「結婚したら、君を幸せにするよ」
それを言われると、
これで間違いないんだ、私は必ず幸せになれるんだ、と
確信した気持ちでいられたのです。
でも、今はそんなことを考えていた自分が恥ずかしい。
誰かから貰う幸せなんて、
どんな価値があるというのでしょう。


第2セクション(p70)
顔は変わります。
本当です。顔は作られていくものなのです。
これを読んでいるみなさんはまだ若いし、
いろいろ美醜で悩むこともあるかもしれません。
でも、人生は長いのです。
何年後、いえ何十年後、
女の勝負は目先のことだけではなく一生かけてつけるのです。


第3セクション(p128)
損をする、というのは
人生にとって大切なことです。
その中にいろいろな真実が隠されているのです。
たとえ損をしても、
好きという思いがあれば決して後悔しません。
その感情こそが、必ず自分を幸福にしてくれるのです。


このように、3つのセクションの巻頭コメントを挙げさせていただいたが、 この本全体のコンセプトとしては、 第1セクションのコメントにあるように、 幸せは誰かから貰うものではなくて、 自分自身で行動して、自分自身で感じるもの、 というような気がする。

ウィキペディアによると、 この「5年後、幸せになる」 を出版した1997年の5年後の 2002年に『肩ごしの恋人』で第126回直木賞を受賞した、とある。 確かに、5年後には、唯川恵氏自身、作家として幸せになっているわけだ。

【参考リンク】

カテゴリー: 本・書籍     2007年8月12日 22:16

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